尼崎双星高校で2024年2月13日、2年生向けに企業による出張講座が開かれました。尼崎市の「インターンシップ等推進支援業務」を受託した当社が高校と企業を結ぶコーディネートを担当し、当日は、市内4つの企業が自社や事業などについて紹介。生徒たちは社員さんへインタビュー取材をしました。
尼崎市の「インターンシップ等推進支援業務」
2年生向けキャリア教育イベント
今年度(2023年度)、当社は尼崎市の「インターンシップ等推進支援業務」の受託事業者として、市内の複数の高校と企業が行う「インターンシップ」、企業が学校へ出向く「出張講座」をコーディネートすることになりました。尼崎市立尼崎双星高等学校、兵庫県立尼崎小田高等学校、兵庫県立武庫荘総合高等学校、尼崎市立琴ノ浦高等学校の4校で活動しました。
尼崎市立尼崎双星高等学校では、2023年9月から商業学科3年生の長期インターンシップがスタートし、11月には商業学科1年生を対象にキャリア教育イベントとして「出張講座」を実施。そして今回、2月13日(火)に商業学科2年生約70人と尼崎市内にある企業4社が参加して出張講座を行い、来賓として尼崎市長、副市長が来場しました。
高校生と交流し、事業者の魅力を伝える
出張講座の目的は、企業や団体が高校に出向いて、仕事内容を中心としたワークショップ等により高校生と交流し、魅力発信を行うことです。高校生は「見る」「触れる」「話す」体験を通して地元企業を知り、働くことに対する考えを深めていきます。
「見る」=企業を紹介するスライドの上映、ポスターやパンフレットなどの展示
「触れる」=企業の仕事道具や商品、資料などに高校生が触れる体験
「話す」=高校生が各企業の社員へ取材し、直接話すことで交流を深める
参加協力企業
株式会社AtomsWorld(山口電気工事株式会社)
株式会社ニプロン(製造業)
日本スピンドル製造株式会社(製造業)
三菱電機株式会社 伊丹製作所(製造業)
企業のプレゼンテーションと高校生による企業取材
事前調査シートで企業について知る
これまで出張講座やインターンシップを行う中で、企業が自社の説明をして、生徒が社員取材をするにはなかなか時間が短く、足りないという課題が挙がりました。
そこで、5、6限の授業時間内に収めるため、また、生徒が質問する内容を深めるため、今回は課題解決策として「事前調査シート」を取り入れ、企業の基本情報を書き込めるシートを作成、配布して、事前に生徒たちが知識を得てから講座へ臨めるようにしました。
高校生が企業について事前に知っておくと、質問が思い浮かんでスムーズに取材ができます。また、企業側も一歩踏み込んだ内容を話せます。
企業によるプレゼンテーション
出張講座は、来賓の尼崎市長による挨拶で開始。各企業がそれぞれ10分の持ち時間で、スライドを上映しながら自社や業務内容、働く環境などについてプレゼンテーションを行いました。
生徒が各企業のブースで社員さんへ取材
次に、生徒約70人が4グループに分かれて順番に4つの企業ブースを回っていきました。
社員さんは製品などを紹介し、生徒たちは自ら質問を考え社員さんに取材。後日、企業のすごい技術や、質問に社員さんから答えてもらったQ&A、取材後の感想、写真などを載せたレポートをまとめました。
このレポートは「ワザカタログ」といいます。
当社の教育事業の一つに、高校生・大学生が自らの目線で地元企業を取材して冊子とWebメディアで紹介する、シゴト図鑑「ワザカタログ」があります。生徒たちは、この出張講座で知り、取材で聞いたことをワザカタログのレポートシートにまとめるところまで行いました。
ワザカタログ
取材の様子
株式会社AtomsWorld(山口電気工事株式会社)
株式会社ニプロン
日本スピンドル製造株式会社
三菱電機株式会社 伊丹製作所
出張講座を終えて
高校生の感想
授業後のアンケート調査では、半数以上が「会社見学をしたい」と答え、インターンシップをしたい、会社説明会に参加したいなど、具体的、意欲的な回答が見られました。
・商品開発のノウハウなどをいろいろ聞けて、自分の夢がより鮮明に見えるようになった。
・企業が大切にしている思いや目標を知ることができたり、普段過ごしているだけではできないような貴重な体験ができた。
・さまざまな職種の方々と話し、世界が広がった。
・就職するのが不安でしかなかったけれど、早く就職したいと思った。ある企業に興味がわいた。
・プリントをまとめる時間も十分にあり、企業の方の説明もわかりやすかった。
・面接でどんな人を採用するのかを聞けたので、来年の面接練習に活かしていきたい。
・2回目ということもあったので、去年より楽しんで参加できた。
※2022年度に1年生向けの出張講座を実施したので、2年生は2度目の出張講座参加となります。
企業側の感想
参加企業の方にもアンケート調査に協力いただいたところ、過半数の方が参加してよかった、また参加したいと評価してくださいました。
参加動機としては、高校生に対する企業認知度の向上や、尼崎双星高校の卒業生ということをきっかけにご参加いただいた方もいました。
参加者の皆さんからは、高校生との対話を通して「学生の仕事観や就職に対しての考え方がわかった」「自分自身の対話力を知ることができた」。また、「出張講座のような取り組みは大変よいと思った」という評価もありました。
一方、事前調査シートを導入したものの、プレゼンテーションや質問で時間がもう少しあるといい、という声もあり、今後の課題となりました。
まとめ
2023年度の尼崎市の「インターンシップ等推進支援業務」として、市内の高校4校でインターンシップ3件、出張講座4件、そして尼崎市インターンシップ報告会を実施。2024年2月13日(火)に行った尼崎市立尼崎双星高等学校での2年生対象の出張講座で、2023年度の活動は終了となりました。