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琴ノ浦高校編/新型コロナ禍でも実現した、地元企業を紹介するワークショップ


尼崎市立琴ノ浦高校で2021年2月、あまがさきビジネス×就労マッチングプロジェクト「アマリンクス」の一環で地元企業を紹介するワークショップが開かれました。私たちはこのプロジェクトで、市内の企業や団体を紹介するWebサイトの制作に携わりました。ワークショップでは、「生徒へ進路について考える機会を提供できれば」と地元企業を取材した動画を上映したほか、企業を取材した弊社の担当者が当時のエピソードを紹介しました。高校生はどのような反応を見せたのでしょうか。


新型コロナ禍における就職の進路指導の課題、ニーズ

高校と企業との交流が難しい状況

新型コロナ禍で、学校が生徒たちへ社会見学的な授業や企業見学、仕事体験などをさせてあげたくても、見通しが立たずなかなか難しい状況が続いていると聞きます。
企業側にとっては高校生を採用したいというニーズがありますが、同じく見学や体験が難しいため、高校の進路指導の先生や生徒たちとつながりをもちにくい状況でもあります。

就職へのイメージを持つことが難しい高校生

一方、今の高校生たちは、新型コロナ禍が続き、企業見学や仕事体験イベントなどの経験が少ない中で中学、高校と過ごしてきています。
高校生に聞くと、働くことをネガティブにとらえたり、そもそも働くことをイメージしていなかったり、自分でやりたいことがよくわからない生徒もいます。周囲に勧められるまま何となく就職して「こんなはずじゃなかった」「合わない」と短期間で辞めてしまうというケースも耳にします。高校生が就職へ興味・関心を抱き、自分のイメージをもつこと。就職活動を始める前にまずこれが課題だといわれます。

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尼崎の企業・法人とのマッチングを図る事業「アマリンクス」

アマリンクス(AmaLinks)とは

「アマリンクス(AmaLinks)」は、公益財団法人尼崎地域産業活性化機構の事業で、新型コロナ禍におけるビジネスや就労のマッチングを目的に発足したプロジェクトです。公式Webサイトでは、企業見学風レポートの動画や写真入り記事で、尼崎市にある企業・法人の事業や魅力を伝えています。
私たちはインターンシップや企業取材による「学生がつくるシゴト図鑑 ワザカタログ」制作など企業と学生を結ぶ活動をしてきました。そして高校生をはじめ求職者に地元企業を紹介するこの「アマリンクス」プロジェクトに携わることになり、弊社はWebサイト制作や企業取材、記事・動画の作成などを行いました。

アマリンクス(AmaLinks)

アマポータル(AmaPortal)へ掲載

尼崎市立琴ノ浦高校でのイベント開催の経緯

アマリンクスのWebサイトが2021年1月にオープンした後、企業を取材して制作したPR動画を学校で上映するワークショップを尼崎市立琴ノ浦高校で開くことになりました。
同校での開催が実現したのは、地元・尼崎の企業とのご縁のおかげでした。
弊社のインターンシップコーディネート「ワカモノ―ト」事業の一つに、大学生・高校生が自らの目線で地元企業を取材して、冊子とWebの自社メディアで紹介する、シゴト図鑑「ワザカタログ」があります。そこへ参加くださった株式会社栄水化学様の故・松本久晃社長からご紹介いただき、同校でイベントを開催する運びとなりました。

シゴト図鑑「ワザカタログ」

琴ノ浦高校とは

尼崎市立琴ノ浦高等学校(以下、琴ノ浦高校)は、市立城内高と市立尼崎工業高との再編により、2013年に開校しました。定時制で普通科のみがあり、2年次から普通系列、商業系列、工業機械系列、工業電気系列に分かれます。

琴ノ浦高校

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地元企業を紹介する「アマリンクス動画上映ワークショップ」



目的は、高校生に地元尼崎の企業を知ってもらうこと


2021年2月16日、新型コロナウイルス感染症対策を徹底した上で、学校の先生方にもご協力いただきワークショップの開催が実現しました。進行を弊社が担当し、社長の畠中とデザイナー、ディレクターが参加。緊急事態宣言が出されるなど新型コロナ禍で企業と高校の交流が難しい中、高校生に地元・尼崎の企業を紹介し、広く知ってもらうこと、地域への進路選択の一つと考えてもらうことを目的として行われました。

企業紹介動画の上映



アマリンクス(AmaLinks)サイトに掲載された業種の異なる企業4社について、どんな会社でどんな仕事をしていて、どういう人が働いているのか、仕事のやりがいなどを1社あたり2分半の動画で紹介。4社の中には、琴ノ浦高校の卒業生が活躍している企業もありました。
動画は私たちが取材・撮影・編集を行い、企業を見て話を聞きたい学生に代わって会社の中にカメラが入り、取材担当者が質問をして、社長をはじめ企業の案内役や現役社員に答えてもらう企業見学風の構成にしました。


取材時のエピソードトークと高校生が興味を持つ工夫

今の高校生が何かを調べたり楽しんだりするのは「まず動画」です。なので、私たちは高校生が興味を持つように動画をつくり、2分半程度に短くまとめました。動画の上映後にはミニクイズを出題したり、その場で感想のアンケートを実施したりと、高校生がただ見るだけ、聞くだけの受け身にならず、飽きずに興味を持って参加できるように工夫をしました。
また、エアグラウンドのスタッフは、社長の人柄や取材の様子を織り交ぜながら当時のエピソードを話しました。イベント運営には弊社の大学生インターンが参加(写真)。高校生がどんなことに関心を持つのか、スライド上映をはじめ、どうプレゼンテーションをしたら企業の良さが伝わるのかなど、見学しながら運営をサポートしました。


イベント運営に参加した弊社の大学生インターン


高校生の感想


「自分の知らない仕事が多かった」「バイトと全然違う」と驚く声が上がった一方、「仕事を選ぶときに役立つ」「目立たなくても人の役に立つ仕事をしてみたい」「自分が就職する場合でも一番気にするところがわかった」など、今後の進路、就職を自分のこととして考えたと思われるコメントが多く見られました。そのほか、「普段、社長の意見を聞く機会がないのでとてもためになった」「社員さんがとても仕事を楽しそうにして良い会社だと思った」「動画がとてもわかりやすかったので楽しく見られた」といった感想もありました。

引用:アマリンクス イベントレポート

高校の先生の感想

同校の丸本利幸先生からは、次のような感想をいただきました。
「短くまとめられた動画を中心とした企業紹介と軽快な司会、終始明るい雰囲気のなか各動画の間に行う感想記入やクイズと非常にテンポが良く、生徒たちも飽きることなく実施していただき大変良いワークショップとなりました」。

高校生たちへのメッセージ



イベントの最後には、社長の畠中が挨拶に立ちました。
「動画を真剣に見てくれてありがとう!その姿に感動しました。このアマリンクスの取材は短納期で苦労したので頑張った甲斐がありました。取材した企業さんは、仕事はあるのに人がいないから仕事がまわらない、といった会社が多かったです。この新型コロナ禍でも仕事はあります。そして、企業の社長さんは人を育てることに真剣です。『はじめから資格なんてなくていい。元気で素直な子だったらいい』とおっしゃっていました。そんな社長さんと話したくなったら問い合わせをしてみてください。少しでも興味を持ったら行動を」と高校生たちへ伝えました。


まとめ

尼崎市立琴ノ浦高校で2021年2月、あまがさきビジネス×就労マッチングプロジェクト「アマリンクス」の一環で地元企業を紹介するワークショップが開かれました。私たちはこのプロジェクトで、市内の企業や団体を紹介するWebサイトの制作に携わりました。
ワークショップでは、「生徒へ進路について考える機会を提供できれば」と地元企業を取材した動画を上映したほか、企業を取材した弊社の担当者が当時のエピソードを紹介しました。
高校生たちは、動画を見て地元企業の社長さんや社員さんの話に熱心に耳を傾けました。仕事について「自分ごと」として考える機会になったようです。

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